失敗経験(グラフカット)

Wikipediaによると
画像処理の手法の一つにグラフカットとよばれるものがある。この手法は画像処理の多くの問題はエネルギー最小化問題として定式化されるので、この問題を最小カット算出に帰着する。二値画像のノイズ除去、ステレオ、及びセグメンテーション等に用いられる
と説明されています。

簡単に言うとグラフカットは「画素毎に前景か背景かを分離する」手法のひとつ。この手法は現在多くの切り抜きソフトに実装されていると思われます。人が前景と背景の1部を指定する(半自動?)ことで精度を上げられますが境界の判定精度は不満が残ります。
しかし、そこそこの精度で切り抜きができるので”本命の技術”と判断して当社も長い間開発に注力しました。しかし、影領域や境界の部分をキレイにするのは相当難しく、透明度をどのように獲得するかという問題と精度を上げるのが相反することになり互いに満足させるのは困難という結論に至り、当社ではこの技術を採用していません。
おそらく、グラフカットだけでは前景と背景の中間値(=境界や影)を得ることが難しいので、他の手法を組み合わせなどの工夫が必要になるでしょう。

切り抜きの自動化は一般的にはセグメンテーションという領域の技術ですが、半自動での処理はいろいろ発表されています。

参考:情報処理学会75回全国大会論部

IPSJ-Z75-6U-5