失敗体験(クロマキー)
株式会社とことんは「切り抜きの自動化」をテーマにスタートしました。グラフカットという画像の領域抽出などで使用される手法をベースにすれば切り抜きを自動化できるのではないか、という見込みで開発に着手しました。商品写真に限定することで比較的容易にできるのではないか、という思いもありました。
前景か背景をピクセル単位に判定していく手法ですが、境界近傍の判定に苦労しました。苦労というか結局、2010年に研究開発を始めて、思うような結果を出せないまま3年も続けてしました。正攻法と思われると同時に他の方法が見つからなかったの延々と続けてしまった一因でもあります。
そうした中で「クロマキー処理はどうだろうか?」と。
青とか緑の背景で撮影することになりますが、切り抜きという問題は克服できそうだ、と。クロマキー処理により切り抜き開発は比較的順調に進み、キレイに切り抜きができるようになったのです。背景の映り込みを消して新しい背景の色を写り込ませるのでより自然な感じになり、喜んでもらえるレベルに達していると思いました。従来で出来なかった半透明切り抜きができるようになったので、ガラスやメガネなどを透明度をつけて切り抜くことができます。
ところが、「青とか緑を背景に商品写真を撮影する」という行為が受け入れてもらうことが切り抜きの技術開発と同等に難しいことを突き付けられました。キレイに切り抜きが出来ているしTV業界ではクロマキー撮影は常識だから、比較的容易に納得してもらえると思っていたのですが、これは結局独りよがりでした。
結局、この技術も断念です。
クロマキー切り抜きの営業で得た「背景は白で撮影」が再スタートです。そして、ようやく今の方法にたどり着き、使って貰えるレベルになった訳です。
透明度付きの切り抜きが必要、という場合は
「クロマキーによる切り抜きエンジンを使いたい」とご連絡をください。成度が高いクロマキー方式の切り抜きエンジンを核に最適解をご提案致します。